昨年の夏休みに初めて訪れた北海道。
真夏でも、本州ほど暑くないし、朝晩は涼しいほど。
人混みもないし、渋滞もほとんどありません。
道は広いし、信号も少ない。
山も湖も海も圧倒的迫力!
私が大学時代を過ごした九州にも、阿蘇や鹿児島など、
地球の息吹を感じられる場所はありましたが、
その規模とバリエーションは、
まさしく北海道ならではのものでした。
昨年は、札幌(2泊)を中心に、美瑛〜富良野〜
苫小牧〜洞爺湖(3泊目)〜函館(4泊目)を観光。
行きは、成田空港から、新千歳空港へ向かい、
帰りは、函館空港から、羽田空港へ。
初めて故に、地理も街と街の距離感もわからない上、
かなりの強行軍でしたが、満足度の高い旅でした。
本州の避暑地と言われる場所でも、
暑さを逃れるのは難しい昨今。
今年の夏休みも、
北海道を訪れる計画を早々に立てました。
今年の目標は、釧路湿原と知床半島。
道東から知床までを縦断する、
自然を満喫するツアーを計画しました。
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<1日目>
早朝に自宅を出て、京成津田沼駅 6:10発のリムジンバスで羽田空港へ。
空港までのバス移動は、早朝であれば渋滞もなく、
乗り換えもなく、電車での移動より快適そのもの。
羽田空港第2ターミナル 6:55到着。
7:40発のエアドゥで、一路釧路へ。
機内のドリンクサービスでは、ホタテのスープを選択。
これが、素晴らしく美味しい!
絶対にお土産に買って帰ろう、と早くも思いました。
釧路空港に 9:20到着。
気温29℃、暑くない!
送迎の車で1分のレンタカー店で、
人生初のSUVを借り、
10時に出発して厚岸へ向かいます。
厚岸と言えば「牡蠣」。
1時間ほどで「道の駅厚岸グルメパーク」に到着。
ランチにはちょっと早いのに、
「厚岸味覚ターミナル・コンキリエ」は、すでに凄い人だかり。
「網焼き屋」は、トレーに好きな海鮮や野菜、肉を取って、
会計をしてから、席に着いて自分で焼くスタイル。
厚岸牡蠣の品種「カキえもん」と「マルえもん」の食べ比べと、
花咲蟹の甲羅盛り、ジャガイモ(インカのめざめ)を焼き焼き。
「カキえもん」は、純厚岸産の牡蠣。
殻は角ばっていて、身は芳醇で後味はスッキリとしています。
一方「マルえもん」は、三陸からホタテに付着させた幼生を取り寄せ、
厚岸で生育させた牡蠣。
殻が丸めで、たっぷりと詰まった身。
プリッとした身はクリーミーで、磯臭さがなくて、美味。
お腹を満たしたところで、
厚岸湖にかかる厚岸大橋を渡って湖南へ移動。
<厚岸湖>
北から伸びる砂礫によって厚岸湾と隔てられた海跡湖で、
潮の干満による海水の流出入が大きく、
湖水の塩分濃度は高い。
実質的には海湾であるといってもよい。
まずは、愛冠岬へ。
厚岸湾(厚岸湖)に突き出ている岬。
<愛冠(あいかっぷ)岬>
『できそうもない困難を乗り越え愛の栄冠を得る』
との思いで名づけられました。
原名はアイヌ語でアイ・カップ(矢の上のもの)の意で、
矢の届かないところから『できない、届かない』
という意味も持っています。
厚岸湾に突き出ているこの岬は、数十mの断崖上にあり、
眼前には海鳥繁殖地として有名な大黒島・小島を、
眼下には筑紫恋海岸を望み、勇壮な景色を見ることができます。
駐車場から500m程、
林から草原を抜けて、岬にたどり着きます。
アイニンカップ岬までのなだらかな弯曲を抱く湾に打ちつける波。
周囲は高山植物のダケカンバやエゾマツなどの樹林が自生していて、
森林浴に最適なところ。
平成4年には『愛の鐘ベルアーチ』が完成し、
「想いをかなえる鐘」として訪れる人たちの人気を博しています。

そこから東に進み、涙岬へ。
駐車場から草原を抜け、500m程で涙岬展望台。
厚岸湾内よりも、外海に面しているため、
波は格段に強く、その音も迫力十分。
少し戻って立岩展望台まで、700m歩きます。

荒波の中にそびえ立つ立岩の雄々しいこと!
岸壁は激しい波で削られていて、
その周囲には、空が霞むほどの波しぶきが立ち上がっていました。
ただ、愛冠岬でも、涙岬でも、
特大の蚊が物凄い数で顔の周りをブンブンとまとわりついてきます。
事前に得た情報から、虫除けスプレーや、
長袖、帽子でガードしていたものの、
全然足りないくらい(涙)
本当はじっくり景色を眺めたかったのですが、
写真を撮って、あっさり退散。
さらに東へ向かい、琵琶瀬展望台へ。
道を走っていると、次第に霧が深くなってきました、
展望台から太平洋が見渡せるはずが、
霧で全く見えず。
陸側の霧多布湿原が辛うじて見えました。
霧多布岬にも行く予定でしたが、
霧で何も見えないとバイクの方が言っていたので、
諦めて、釧路港へ戻ります。
戻る道中では、路肩に鹿やキタキツネが見られました。
そのうちゲリラ豪雨に見舞われ、
この後の、釧路港サンセットクルーズの予定がどうなるのか、
心配しながら運転。
釧路港に着き、クルーズ船の受付を済ませて、
17:30に出発。
釧路の夕日は「世界三大夕日」に数えられています。
釧路港に寄港した外国船乗りたちの間でその美しさが口コミで広まり、
評価されたことが由来です。
その美しさの理由は、湿度の高さによる夕日の拡散効果と
広大な湿原・海がもたらす開放的な風景の対比にあり、
幣舞橋(ぬさまいばし)などの港町ならではの舞台装置が
夕日の感動を一層高めるためです。
空には太陽が見えていますが、
海上には雲が低く垂れ込めています。
釧路港に停泊する海上保安庁の巡視船を横目に、
途中でカモメに餌をやったりしつつ、
湾内から外海へ。
かなり高い波の中を航行するも、
結局18:30の日没の時間になっても雲は晴れず、
残念な結果に。。。
日の入りが見られるとしたら、
この方向に沈んで行くんだろうなぁと想像しながら、
港に戻ります。
夕暮れの海からライトアップされた
幣舞橋(北海道3大名橋のひとつ)が
川面に浮かび上がる幻想的な夜景は、とても綺麗でした。
一旦宿泊先に戻ってから、車を停めて、
近くの炉端焼きのお店へ。
釧路の食の名物と言えば、何と言っても炉端焼き。
海産物を炉ばたのスタイルで提供したのは釧路が発祥とされています。
囲炉裏を囲み熟練の手でジューシーに焼き上げられた魚介を
堪能できる昔ながらの炉端店を始め、
自分で食材を焼いて楽しむことのできる「岸壁炉ばた」など、
様々な店舗で炉端焼きが提供されています。
訪れたお店は、岸壁炉ばたのスタイル。
夕食に選んだのは、
時鮭(トキシラズ)の刺身と切り身、ホタテ。
<時鮭>
サケが本来遡上するはずの秋の時期を外した春から夏にかけて、
北海道の沿岸で水揚げされる若い白鮭(秋鮭)。
漢字では「時不知」や「時鮭」と書き、
「時期を知らずに獲れる魚」という意味で
名付けられました。
産卵を控えていないため身に栄養が蓄えられており、
脂のりが非常に良い高級魚。
北海道のビールを飲みながら、
昼と同様に焼き焼き。
炉端・・・結構熱い上に、店内は冷房控えめ。
魚介は新鮮で美味しかったのですが、
熱さに耐えきれず、早々にホテルへ。
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<2日目>
2日目の目的地は釧路湿原。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%A7%E8%B7%AF%E6%B9%BF%E5%8E%9F
釧路湿原は、北海道釧路平野に位置する日本最大の湿原・湿地。
面積は約2万6000haで、
このうち中心部の7863haがラムサール条約登録湿地。
<釧路湿原国立公園>
北海道東部を流れる釧路川とその支流を抱く
日本最大の釧路湿原及び湿原を取り囲む丘陵地からなります。
手つかずの広大な水平的景観はこの地の何よりの魅力です。
また、国の特別天然記念物のタンチョウをはじめ
多くの動植物の貴重な生息地となっています。
釧路湿原は、明治以降、開拓が困難なため、
「不毛の大地」と呼ばれ、役にたたない土地と考えられてきましたが、
戦後の食料不足による農地開発や市街地開発及び丘陵地伐採などにより、
湿原面積の減少や乾燥化が進みました。
それに対し地元の研究者や自然保護団体が、
湿原の価値を見直すための運動を続けた結果、
その価値が国際的に認められ、
昭和55年に日本で最初のラムサール条約登録湿地となり、
7年後には国立公園に指定されました。
湿原を中心とする初の国立公園の誕生は、
日本の国立公園史に新たな歴史を刻んだ出来事といえます。
宿を出て1時間弱で塘路湖畔に到着。
塘路元村キャンプ場に8:30集合。
<塘路湖(とうろこ)>
塘路湖は、釧路湿原国立公園に含まれ、
釧路湿原の東側にある湖で、
周囲18キロメートル、面積62平方キロメートル、
最大深度7メートルの淡水湖。
海水に生息する甲殻類の一種であるクロイサザアミが生息し、
生き物たちのなごりを伝えます。
塘路湖の由来はアイヌ語の「トー・オロ(トー:湖(沼)、オロ:の所)」に
漢字をあてたものです。
また付近一帯は国立公園の特別地域・鳥獣保護区でもあり、
オジロワシやアオサギなどの鳥類をはじめ、湖にはワカサギも生息し、
冬は氷上でのワカサギ釣りでにぎわいます。
また、冬期には湖の結氷により例年「御神渡り」も観察されています。
武田泰淳の小説「森と湖のまつり」の舞台もこの湖で、
三浦友和主演の映画「仔鹿物語」の撮影現場もここでした。
今回のカヌーは、2艘連結タイプ。
大人4人、子供2人のグループで、ライフジャケットを着用し、
事前にパドル(櫂)の持ち方と使い方を習って、いざ出発。

塘路湖は、浅い部分が多い湖。
水草が生えている地帯は、特に浅く、鹿などの動物が、
よく湖内に入るそうです。
遮るものが無い湖面は、陽が直接当たって、
水面の照り返しもキツく、かなりの暑さ。
線路をくぐって川に入っても、ほとんど流れが無く、
日頃腕力を使うことがない身には、
パドルを漕ぐのもかなりの苦行。
漕がないと進まないので、9割漕いで、
1割は汗を拭くのと、水分を補給するのと、
写真を撮るので精一杯(苦笑)
川岸は低い木々が生え、川の流れが見えないため、
水面に青空が映って綺麗。
時折吹く風と、たまに見えるカルガモに少し癒されます。
エゾ鹿の姿も3度ほど見つけられました。
10㌔の距離をひたすら漕いで、
やっと辿り着いた終点は、細岡駅近く。
腕はパンパン、汗だくだくでゴールへ。
カヌーと記念写真を撮ってもらい、
そこから、車で出発地へ移送されて、
しばし車内で涼みます。
ランチは、塘路駅前のハンバーガー屋「ボブズバーガー」へ。
この店は、今年の正月にテレビの企画で、
Mrs.グリーンアップルが訪れたお店。
11時の開店前に並んだものの、その影響もあってか既に行列。
10番目でオーダーを受けてもらって、
約1時間後に近くの公園でランチ。
肉厚のパテに、ベーコン、レタス盛り盛り、厚切りトマト、
ジューシーでボリューミーな食べ応えのあるハンバーガーでした。
公園でくつろいでいる時に、
「くしろ湿原ノロッコ号」が到着。
オープン構造の客車をディーゼル機関車が牽引するトロッコ列車。
釧網線(釧路駅〜塘路駅)で、夏から秋にかけて
1日1往復または2往復運行されています。
全席指定で、要予約。
続いて、ほど近いサルボ・サルルン展望台へ。
サルルン展望台までは、駐車場から800m。
かなり起伏のある山の中をひたすら進みます。
アップダウンが激しい道を、
脚が悲鳴をあげる中、汗だくで頂上へ。
そこから見る塘路湖は美しく、素晴らしい眺望でした。

少し戻ってサルボ展望台へ。
こちらは、周囲の木々が邪魔して、
湖があまり見えず、ちょっと残念。
続いて車で30分ほどの細岡展望台へ向かいます。
果てしなく広がる釧路湿原を雄大なスケールで一望でき、
別名「大観望」とも呼ばれ、
いくつかの展望台の中でも最もポピュラーな場所。

高さがないので、平面的なビジュアルではありますが、
遮るものがなく、湿原が遠くまで綺麗に見わたせました。
続いて、釧路市湿原展望台へ。
釧路湿原を見て、知って、散策できる代表的な拠点。
1階は入場無料で、ショップやレストラン等があります。
2階からは有料展示となっていて、
釧路湿原を再現するゾーンには幻の巨大魚「イトウ」など、
湿原の動植物を復元した展示物が多数。
3階展望室と屋上からは湿原や釧路の街、
阿寒の山々などパノラマの風景を望めます。
3階に上がって、周囲を見渡すも、
手前の林がかなりの面積を占めているため、
湿原はかなり遠くに少し見える程度。
ちょっと想像とは異なる感じ。

そこから、徒歩で1時間ほど湿原内に入るサテライト展望台へ行くと、
アフリカの大草原のような広大な景観を
間近に感じることができるとのことなので、
そちらへ向かう予定でしたが、
前日にその周辺でヒグマの目撃情報があったため、
残念ながら通行禁止に。

予定より2時間前倒しで、釧路市内中心部へ。
カヌーを漕ぐのとサルルン展望台への行程で、汗だくだったので、
市内のスーパー銭湯へ寄って、汗を流します。
地元で人気の回らない回転寿司で、
北海道のネタを中心に早めの晩御飯を。
安い上に、ネタも新鮮で、
生ホッケや鯨のさえずり、アブラカレイなど、
本州にはないレアなものを選んで食べました。
ホテルに戻って、腕と脚に湿布をして就寝。
明日以降の日程に備えます。
3日目以降の事は、また来月に。
カノンデンタルクリニック
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